ROLEX 6309 1st “THUNDERBIRD”

A very rare and highly attractive ROLEX OYSTER PERPETUAL DATEJUST also known as “THUNDERBIRD” with patina gold case , stunning salmon pink dial and gorgeous rivet bracelet for not sports models circa 1955 from famous and important Japanese collector. Don’t miss!

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「サンダー、手放してもいいけど興味あります?」「まじですか」

知っている方は知っていると思われますが、日本の有名なコレクターが所有していた最初期仕様のサンダー・バードがこの度入荷しました。1950年代らしさのある鈍い黄金色のケースに、ホワイトからサーモンカラーへとイレギュラーに経年変化したダイヤル。このゴールドにサーモンの組み合わせというのは、ROLEX(ロレックス)やPATEK PHILIPPE(パテック・フィリップ)の1940年頃のクロノグラフでもあったりするクラシックなパターンで、これがゴールドに対する最も美しい組み合わせであると私は思っています。そして聞いたところによるとブレスレットは別途海外から調達したもので、なんとドレス用のフラッシュが付くリベットブレス。ベゼルもファーストにしか見られない格子状のタイプがセットされているという、ちょっとこれは恐ろしいことになっていますね。

そもそも1950年代という時代は、スポーツモデル、ドレスモデル問わずデザインが完全には確立されていないことから、「何故こうなった?」と思うような興味深い特殊ディテールが数多く存在します。そしてこの垢抜けないデザインもこの年代ならでは。それより古いとアンティークに寄り過ぎ、60年代になるとスタイリッシュに進化してしまうという、謂わば双方の特性を持つ独特の重たさが唯一無二と言えるでしょう。しかしそもそも全く球数が無いこと、ダイヤルが劣化しやすいこと、オリジナルパーツが当たり前に欠損していることなど、実際に良い個体を手に入れるのは代表的モデルとなると基本的には無理です。私自身、50年代のサンダーはマイベストゴールドウォッチとも呼ぶべきモデルでして、この個体、タイミングさえ合っていれば私が確実に買っていました。この数年で「これは欲しい」と思わされる初期のサンダーは数本程度しか見ていません。お見逃しなく。


ということでRef.6309のサンダーバードが入荷。これは本当タイミングが今ではなかったら自分が100%買っていた。詳しい方なら分かりますけど良いサンダーの売り物この数年で何かありましたか?ありませんでしたよね。2年前くらいにPGのミラーがアメリカで一本出たのが最後だったような気がします、本当に良いものですと。

何がここまで難しくさせるかと言うと、勿論コンディションや針やカレンダーなど押さえないといけないポイントはいくつもあるのですが、それ以上に、圧倒的に、この「ベゼル」なんですよね。この格子状のベゼルが最初期を証明させる大事なディテールなんです。しかし厄介なことに6309ならなんでもこのベゼルが付くかというとそうではないからややこしい。第二世代にも継承される通常のベゼルと混在しているんです。以前持っていた、やっとの思いで見つけ出したバリ物の6309もベゼルはノーマルでした。そしてそこだけがどうしても引っかかり続けて結局は手放してしまったという。繰り返しますがこれは本当に自分が欲しい。

やはり50’sは貫禄が違いますね。そしてなんと言っても肝であるこのブレスレット。20mmでリベットブレス、しかもドレスモデル用のフラッシュ付きという大変珍しい物なんです。普通はジュビリーですが、サンダーの場合は三連の方がデザインとしてはたしかに自然かもしれません。なんにせよ「ドレスなのにリベットが付く」ということが雰囲気を底上げしていることは確かです。

あとはゴールドが圧倒的に黄色い。これもゴールドならではの酸化によるパティナなのでしょうか。一瞬PGにも見えるやや赤味のある黄金色が、現行物のようなアクティヴでセレブリティっぽさのある金無垢時計とは全く印象が異なります。そして久しぶりにシャツを着ましたがこの合わせ、激渋じゃないですか?ツルっとモダンなものより質感に人間味がある生地の方が金無垢のビンテージは馴染みが良いですかね。

いかがでしたでしょうか。希少なリファレンス故整った状態で出てくることは殆どないですし、しかもそれが今回のように良い出所からリリースされた個体、となるとやはり安心感がありますよね。私のベスト金無垢こそがこの6309シリーズではあるのですが、久しぶりに手に取ってみるとやはりデイデイトのような王道の金無垢の華やかさであったり、金無垢サブマリーナのような豪快さはありませんよね。金なのにちょっぴり哀愁すら漂うこのムード。もしあなたが「まともな神経」でゴールドケースの腕時計を選ぶのだとしたら、50年代のROLEXはきっと良い選択になるはずです。